2歳未満の子どもはフッ化物入りの歯磨き剤を「薄く塗るだけ」2歳以上の子どもは豆粒大のフッ化物入りの歯磨き剤で歯を磨くことが推奨されています。このような利用であれば、安全でしかも乳歯のむし歯予防に有効です。

日本では、歯磨き剤のフッ化物の含有量に関する表示が整備されていません。乳幼児向けの歯磨き剤にも、フッ化物の含有量が明示されてないものが少なくありません。そこで、専門学会では、子ども向け商品のフッ化物含有量を調査し、公表しています。

フッ化物(フッ化ナトリウムなど)を含む歯磨き剤の調査によると、フッ化物入りの歯磨き剤を使わない場合に比較して約15%、研究によっては約30%のむし歯の減少が認められています。さらに、より効果的な使い方(歯磨き剤をすべての歯に均等につけ、2分間水で口をすすがない)を指示された子どもたちは、使い方を教えられてない子どもに比べて約26%のむし歯の減少が認められたとする報告もあります。

フッ化物を含む歯磨き剤の効果はハッキリしていますが、他国では水道水や食塩、フッ化物入りの錠剤を子どもに与えている国などさまざまです。そのため国によっては乳児がフッ化物を摂りすぎてしまう問題があります。日本では、歯磨き剤くらいしか摂取機会がありませんから、摂りすぎの心配はまずないでしょう。

穴のあいていないむし歯治療には再石灰化療法

歯に穴があいていない初期むし歯の治療には、フッ化物の塗布剤が使われます。フッ化物の塗布は初期むし歯について、再石灰化に役立つ可能性があります。塗布剤の中のフッ化物はとても高濃度ですが、使用する量は微量なので危険性はありません。

フッ化物の塗布では、口の中に歯列のかたちをしたお皿(トレー)を入れてフッ化物を歯に直接作用させるトレー法がありますが、幼い子どもには使えません。トレーを口の中に入れておくことができませんし、トレーから流れ出すフッ化物の溶液を飲み込んでしまう危険性があるからです。幼い子どもの場合、使用の容易さ、安全性、効果などを考え合わせフッ化物の塗布剤を使用します。

奥歯が生えたら「よーく、噛んでごらん」

乳歯の奥歯が噛み合うようになるのは、2歳ごろです。奥歯で噛めるようになったら、食べ物のおいしさが分かるようになります。よく噛んではじめて味わうことができるのです。

乳歯で一番大きな第二乳臼歯が萌出するのは2歳6か月をすぎたころです。この大きな乳臼歯が噛み合うようになったら、大人と同じかたちの食べ物が食べられるようになります。